Key(キー)の仕組みが分かれば、ギターの上達は早くなる?

調号ギター

私がギターを弾き始めた頃は、自分がどのKeyで弾いてるのか理解せず、がむしゃらに弾き続けていました。

しかし、もうちょっと早い段階でKeyの仕組みを理解しておけば、「もっと早くギターの腕前が上達していたのでは?」と思います。

今回はその理由を画像を交えながら説明します。

五度圏表を壁に貼りつけろ!

五度圏

上記の画像は五度圏(サークル・オブ・フィフス)という音楽理論の基礎でもある表です。

楽譜の読み方を少しでも学んだ人であれば、何度も目にしているかと思います。

簡単に説明すると、自分が今弾いてる楽曲の五線譜に♯もしくは♭が何個あるかで、何のKeyかが分かる早見表です。

メジャーKeyかマイナーKeyであるかは、始まりと終わりの音を注意深く聴けば、一発で分かります。

この五度圏表を普段から目にしているか否かで、音楽に対する理解が圧倒的に変わり、同時にギターの腕前が格段と上がります。(私は壁に貼りつけてます)

メジャー・スケールさえ覚えてしまえば…

なぜ、五度圏の理解がギターの上達への早道かという理由ですが、下記の画像を見てください。

Cメジャー・スケール

これもよく見る画像で、ギターの指板にCメジャー・スケールの位置を示した早見表です。

白黒の丸がC(ド)の音を起点に「全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音」の順番に並んだ音階になります。

要はKeyがCメジャーもしくはAマイナーであれば、この黒い点のポジション上で弾いておけば、外れた音を出すことはないと思ってください。

ピアノの場合だと、白鍵のみで弾くことになりますね。

以前の記事でも書きましたが、ギターという楽器はピアノのように白鍵と黒鍵があるわけではないので、あらゆるポジションで弾ける必要があります。

Cメジャー・スケール表は、ピアノに当たる白鍵部分を覚えるのに役立つトレーニングにはなりますが、これだけでは他のKeyで演奏するには応用不足です。

自分がコピーしたい曲のKeyが、CメジャーかAマイナーであれば理解は深めやすいでしょうが、毎回そんなに都合が良いわけはありませんよね…

ですが、このメジャー・スケールは絶対に覚える必要があるわけです!これさえ覚えてしまえば、簡単に他のKeyに対応が可能なのです!

半音上がるか、半音下がるか

続いて、下記のGメジャー・スケールを見て下さい。

Gスケール

これはGメジャー・スケールで、白黒の丸がG(ソ)の音を起点に「全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音」の順番に並んだ音階になります。赤丸がF♯(ファ♯)の音に当たります。

五度圏表では、五線譜のF(ファ)の音に♯が1個付いたKeyになりますね。

つまり、F♯の音以外はCメジャー・スケールと使う音階は全く同じというわけです。

先ほどと同じように申し上げるなら、KeyがGメジャーもしくはEマイナーであれば、この黒い点と赤い点のポジション上で弾いておけば、外れた音を出すことはないと思ってください。

このことが分かれば、下記のFメジャー・スケールも同じです。

Fスケール

白黒の丸がF(ファ)の音を起点に「全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音」の順番に並んだ音階になります。青丸がB♭(シ♭)の音に当たります。

・・・B♭の音以外はCメジャー・スケールと使う音階は全く同じKeyがFメジャーもしくはDマイナーであれば、この黒い点と青い点のポジション上で弾いておけば、外れた音を出すことはない! (繰り返し)

すべてのKeyを覚えなくちゃダメ?

「♯や♭が1つだけならいいとして、KeyがBメジャーやC#メジャーはどうするんだ!」

「♯や♭が5個も7個もあるじゃないか!そんなの覚え切れるか!」

こういう声が聞こえてきそうです…

しかし、実はギタリストが使うKeyというのは意外と限られています。なぜなら、チューニングができるからです!

今度は下記の五度圏表を見てください。

五度圏表2/3

さきほどの五度圏表から下の部分を1/3カットしました。

なぜ、こんなことをするかというと、実質ギタリストが使うのは上部2/3だけです。

楽曲が途中で転調する場合は除きます!

あとはチューニング(半音下げ、1音下げ、1音半下げ)してしまえば、自分の弾きやすいようにコントロールできるのです!

例えば、BメジャーKeyで弾く楽曲があるとします。Bメジャー・スケールの指板は下記の通りです。

Bメジャー・スケール

♯が5個なので、E音とF音以外は半音上がったポジションで弾くことになります。

このポジションを全て覚えるのは結構大変です。指板上の音を理解していない内は難しいと思います。

しかし、これを半音下げるだけで…

Bbメジャー・スケール

白黒の丸がBb(シ♭)の音を起点に「全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音」の順番に並んだ音階で、青丸がB♭(シ♭)とE♭(ミ♭)だけなので、Bメジャー・スケールよりも簡単に弾くことができます!

ポップスやロック系の曲で、A♭,D♭,G♭,BのKeyはあまり見かけないと思います。これらのKeyで弾くなら、作曲者であるギタリストやベーシストは、半音以下にチューニングを下げるのが合理的で、その方がラクですからね。

まとめ

ギタリストはどうしてもTAB譜にフォーカスしてしまう傾向がありますが、同時に五線譜の調号も注意を向ける必要があります。

そうすれば、指板上の様々なポジションで演奏することができ、アドリブにも活かせます。

今回はメジャー・スケールだけで、他にも紹介すべきスケールは数多くありますが、メジャー・スケールの基本さえ覚えれば、後は応用するだけです。

まずは自分がよく弾く楽曲のKeyに着目して、改めてギターを弾いてみましょう。そこには一定のスケールのパターンに基づいた音使いになってるはずです。

いずれはスケールの早見表の画像ページも作成していこうかと思いますので、お楽しみに!