ギタリストなら、TAB譜で上記画像の帯分数で記載されたナチュラル・ハーモニクスを見たことはあるでしょう。
まず、画像のフレットの読み方ですが、「にとさんぶんのに」で合ってると思います。
そして「どこ弾くんだよ!」と叫びたくなりますが、これって本当に分かりにくいですよね…
菱形の中に指定のフレット番号が記載されたものは全てハーモニクスですが、ただ帯分数で指定されたフレットは必ず戸惑います。
スコアで急に算数をしてるみたいですが、今回はそんなマニアックなハーモニクス・ポイントの実践的なフレーズを紹介していきます。
音が出しにくい!
まず、ギターのフレット上のハーモニクス・ポイントは教本で何度も見てることでしょう。
そんな中で下記の画像は2フレット、3フレット付近の帯分数のハーモニクス・ポイントを記載しました。
実際に弾いてみると分かると思いますが、これらのフレットでハーモニクスを出すのは結構難しいです。
そもそもクリーン・サウンドで出すことはなく、エレキギターの歪ませた音で出すことが前提となります。(アコギで弾くことは滅多にないです)
アンプの歪ませ度合いが悪かったり、ギターの弦高の問題で上手く音が出せないこともあるので、最初のうちは大変でコツを掴むのが壁となります!
しかし、音が出る”スポット“が分かると弾くのが楽しくなると思います。これだけで、アドリブにバリエーションが広がります。
実際に弾いてみよう
下記のフレーズはよく使いそうなポジションでのハーモニクスの帯分数です。
4分音符のみで、あまり生きたプレイではないですが、ここでは立て続けに弾くことのほうが重要です。
意外にも連続で帯分数のハーモニクス・ポイントを押さえて弾くのが難しいです。(なお、このフレーズを弾いた時はノイズゲートをOFFにしました)
この音が出るスポットを瞬時に押さえて弾けば、今後どんなギタースコアでハーモニクスが出てきても平気です!
実際にはもっと複雑なフレーズにはなりますが、ハーモニクス・ポイントの位置を把握してることは何よりも大切ですからね。
アームバーは友達
帯分数のハーモニクスを曲中に取り入れる場合、アームバーはセットであるぐらい必須です!
なので、アームバーが付いていないレスポール・タイプを好むギタリストにはあまり受け付けにくいかもしれません…
とはいえ、こんなフレーズがあるんだという程度で聴いてください。
今回は実戦で使えそうなフレーズを作って、ガレージバンドのアンプシュミレーター(前回の記事参照)を使って弾いてみましたので、参考にしてください!
・Ex-1 リズムギターを弾いた後に、アームバーをダウンしたフレーズ
4拍目のEのパワー・コードを弾いた直後に、3弦2⅔フレットを押さえるのが重要となります。
曲中で取り入れれば、強烈なインパクトを与えて、とてもカッコ良くなります。
2小節目で他の楽器パート(ドラムやベース)をすべて全休符にして弾くことで、より一層魅せることもできるでしょう。
帯分数のハーモニクスをアームでダウンさせるのは、もはや定番でしょうね!
・Ex-2 ナチュラル・ハーモニクスを織り込ませたアームバーのダウン&アップしたフレーズ
BPMは170で、アップ・テンポな曲でも使えそうな雰囲気にしました。
これも瞬時にハーモニクス・ポイントを押さえれるかが鍵となります。
私の印象では、硬めのピックよりも柔らかめのピックの方がハーモニクスを出しやすいと感じました、ご参考までに。
アームバーのダウン&アップは明確な拍の長さは任意なので、ご自身のフィーリングに合わせて弾くことをオススメします。
・Ex-3 速弾き後にアーミングで揺らすフレーズ
弾きやすいようにプリング・オフのみの3連符にしましたが、こうした単音の速弾きをした後にハーモニクスをアームで揺らす奏法も多用されます。
5,6弦は比較的にハーモニクスを出しやすいと思います。
これまでのフレーズはアームバー無し弾くと、本当に味も素っ気もないサウンドになってしまうので、いかにアームバーがあるこの重要性がご理解できたでしょうか。
まとめ
帯分数のハーモニクス・ポイントというピンポイントなテーマではありましたが、いかがでしょうか。
本当はもう少しフレーズを紹介したいところですが、私自身が練習して録音に勤しむ作業が増えてしまうので、この辺でご容赦下さい(苦笑)
ギターのセッティングの違いで音の出しやすさが左右される奏法でもありますから、こればかりは注意しておきたいですね。
また、ハーモニクスの音を自分の楽曲に取り入れる上で注意したいのが、自分が今何の音を弾いているのかを理解することです。
2弦2⅔フレットだったら、A音であることが分かると良いですが、普段から使わないとわからないものです。
なので、冒頭の画像を何度もチェックして、是非とも積極的に取り入れて下さい!