バンドで自分1人しかギタリストがいない場合、ギターパートは全て自分が担当しなければなりません。
ただ、バッキング・パートが2つ以上重ね録りされている場合、「どれを弾くべきなのか?」と悩むことはないでしょうか。
初心者にありがちなスコアを見て、バンドの曲をコピーするとき、どのパートを弾けばいいか分からずにサジを投げてしまうケースです(笑)
結論としては、主旋律となるパートを弾くのがベストでしょうが、そのパターンが分からないこともあるでしょう。
以前にもツインギターを1人で弾く方法の記事を書きましたが、今回はより実戦的なケースになります。
ジャンルはロック系のバンド曲で、よく使われる例をTAB譜を参考に複数のバッキング・パートを1人で弾くコツを学んでいきましょう!
アルペジオ・パターン

- 3本弦アルペジオ + パワーコード
Gtr.1はCメジャーとDマイナーのアルペジオを弾いて、Gtr.2はCメジャーとDマイナーのパワーコードを弾きます。
両者ともエレキギターで弾くことを想定する場合、1人で弾くにはどちらを弾くのがいいでしょう?
強調したい方を優先する!
この場合、どちらでも弾いてもいい気がします。
リズムギターはボーカルを引き立てるように演奏するのが基本です。
伴奏に繊細さを求めるならアルペジオ、力強さを求めるならパワーコードとなりますが、曲の雰囲気で好きな方を弾くのがいいでしょう。
もしくは、1番はアルペジオ、2番はパワーコードで弾くなど臨機応変に合わせて、変えていくのもアリだと思います。
オクターヴ・パターン

- オクターヴ奏法 + パワーコード
ツインギター編成のバンドで、よくあるパターンです。
パワーコードだけだと味気がないので、もう一方のギタリストがルート音を2つ同時に鳴らしてバリエーション豊かな演奏になる奏法です。
この場合、1人で弾くにはどうでしょう?
オクターヴ奏法を弾くべし!
この手法を使った曲は、オクターヴ奏法が強調されていることが多いです。
それと、同じルート音を弾くカブリの問題も生じるので、素直にオクターヴ奏法を弾くのがベストでしょう。
ただし、高音弦だと音が細くなってしまうので、場合によってはパワーコードで弾くことも大切です!
アコギ&エレキ・パターン

ポップス系のバンドでよくある、アコースティックギターとエレキギターのバッキングを組み合わせたパターン。(”いきものががり”が有名ですね)
この場合、楽器そのものを演奏中に交換するわけにもいかないので、Gtr.1は無視して、Gtr.2を弾くことになるかと思います。しかし…
クリーン・サウンドで弾くのもアリ!
クリーン・サウンドでもアコギ・サウンドが欲しい場合、アコースティック・シミュレーターを使ってもいいかもしれません。
バンドの中だと、アコギはアンサンブルに埋もれやすい楽器ですので、ピックアップで音を出すのが合理的でしょうね。
メロディーライン・パターン

- メロディーライン+ パワーコード
Gtr.1はメロディーを弾いて、Gtr.2はパワーコードを弾くという曲の後半などで、よくあるパターンです。
歌と掛け合う際はメロディーを弾く!
ボーカリストの歌の最中に、ギターで単音のメロディーを弾くわけですが、場合によっては邪魔になります。
そして、ギタリストが自分1人しかいないとき、メロディーを弾けば伴奏となるコードを省くわけなので、見極めが大事になります。
歌と一緒にハモらせたいときだけメロディーラインを弾くのをオススメします!
リードギター・パターン

- リードギター + パワーコード
ボーカルが歌い続けている最中でもギターソロを弾くパターンです。
本来は装飾程度のフレーズが多いですが、がっつりとギターソロが入っていることもあります。
リードギターを弾いて、音量は抑える。
がっつりソロを弾く場合は、あまり主張は出し過ぎない方がいいです。なんならパワーコードを弾くのを優先してもいいでしょうね。
このようなフレーズはリードギターのパートは、音量が抑えられていて、ボーカルパートが前面に出ているのが一般的です。
それと同じく、1人で弾くときもブーストさせずに、曲に溶け込ませる弾き方を心がけた方がベストでしょう。
まとめ
Guitar.2はすべて8分音符のパワーコードで、今回は例に出しました。
他にも色々とパターンは考えられますが、たくさんの曲をコピーしていくうちに”クセ”というものが分かってきます。
また、楽譜通りに弾かなくても自分の好きなようにアレンジしてしまうのも手です。
あとオススメなのが、ギタリストが一人しかいないバンドで、ライブではどうやって弾いているのかも調べるのもいいかもしれません。
ライブ・バージョンの曲や動画を視聴して研究する方法を私はしていました。
ツインギター編成ではないからこそ、自分できちんと考える責任が持てるのも強みですからね。是非とも参考にしてください!