どうして楽譜が個人販売できるの?Piascoreとmucomeについて

私はPiascoreとmucomeでメジャーアーティストの楽曲の楽譜を販売していますが、なぜ、そのようなことが可能なのか説明したいと思います。

楽譜販売をするには


まず、個人が楽譜を売るという行為についてですが、どんな曲を楽譜にするかが重要です。

作曲者が亡くなってから死後70年経過した楽曲は著作権が切れてるので、特別な許可なく使用することが出来ます。クラシック音楽がほとんどこれに当てはまります。

著作権フリーの楽曲、自分で作った楽曲も楽譜にして、販売することも可能です。

一方、J-POPなどのポピュラーミュージックは著作権のある楽曲が大半なので、利用するには申請が必要です。

対象となる楽曲が利用出来るか、事前に楽曲を管理しているJASRACかNexToneのウェブサイトで調べておく必要があります。

楽曲を利用出来る事が分かったら、音楽作品の出版権を持っている音楽出版社に申請を行う必要があります。

Piascoreとmucomeの楽譜販売サイト


ところが、PiascoreとmucomeではJASRAC/NexToneと包括契約を結んでおり、楽曲を販売申請するのに、特別な手続きをする必要がありません。

こうした理由から、楽譜をアップロードして販売する事が可能で、何より審査基準もそこまで厳しくないように思います。

ただし、国外の洋楽ナンバーは非常に厳しく、曲によっては利用できなかったり、利用出来ても必ず出版社に利用申請をしなければいけません。

なので、必然的に邦楽が多くなります。

とは言え、まだまだPD楽曲の割合が大半を占めており、楽器はピアノのケースがほとんどです。

個人で楽譜販売が出来るサイトとしては、両者とも非常に強力なサイトだと思います。

それでは、ここでPiascoreとmucomeの特徴を述べていきます。

Piascore


Piascoreは電子楽譜をダウンロードできるサービスとして2012年から始まった楽譜販売サイトです。

大手の出版会社が提供している楽譜データ、または個人で製作した楽譜データをダウンロード購入することができます。

このサイトは何と言っても楽譜の数が10万以上を超えてるため、大抵のアーティストは探せば見つかります。

アーティスト名や楽器名のカテゴリーから探すことが出来るので、ニーズに合わせた検索ができるのも良いです。

また、iPhone/iPad用アプリの専用ビューアがあったりと、データを端末で共有できるのも利点です。

mucome


一方のmucomeですが、このサイトはかつて「同人音楽の森」という名前でしたが、2019年にリニューアルされました。

piascoreと同じく電子楽譜をダウンロードできるのですが、mucomeではカラオケ音源やBGM音源などのデータも販売されています。

楽譜販売サイトよりかはデジタル音楽作品販売サイトといったところでしょうか。ここだけはpiascoreとは大きな違いです。

mucomeのトップページを見ると、上部に検索バーがあり、ここからキーワードを打ち込んで、作品を探すわけです。

しかし、これだけだと何か簡素的で、どんな商品があるのか分かりにくいイメージがありますね。

せめてアーティスト名から探すカテゴリーがあれば良いと思うのですが…

販売者目線からのPiascoreとmucomeの違い

ここで、販売者目線から両者の違いを述べます。

正直、楽譜をダウンロード販売することに関しては両者とも同じです。

商品ページもタイトル、サンプル画像、商品説明、関連商品のリンクがあるなど、非常にシンプルで使い勝手は良いです。

ただ、販売者が気になるところは、やはり収益でしょうね。下記にまとめました。

Piascoremucome
販売価格の設定(楽譜)120円〜10000円160円以上
販売収益(JASRAC/NexTone管理楽曲)-国内-販売価格の70% (Web)販売価格の60%
販売収益(JASRAC/NexTone管理楽曲)-国外-販売価格の60% (Web)販売価格の50%
販売可能なデータPDFPDF, MP3

こうしてみると、Piascoreの方が断然良いでしょうが、mucomeには価格の上限がなく、MP3音源が販売できる強みがあります。

どちらを好むかは分かれますが、楽譜を販売してみたい方は参考にしてください!